うっかり日焼けをしたときに、気になるのがシミのリスクです。その都度丁寧にケアしておかないと、「気づいたときにはシミだらけになっていた…」といった事態も考えられます。

日焼けとシミには、どのような関係性があるのでしょうか。日常生活の中で取り入れたいシミ対策や、予防のためのスキンケア人法、うっかり日焼けをしてしまったあとの緊急回避テクニックなど、肌を守るためのポイントを解説します。

日焼けとシミの関係性

まずは日焼けとシミの関係性について、正しい知識を身につけましょう。紫外線やシミのメカニズムについて、ぜひチェックしてみてください。

紫外線が肌に与える影響

紫外線とは、太陽光に含まれる光の一種です。波長によってA・B・Cの3つに分けられ、大量に浴びると日焼けの原因になります。

日焼けは専門用語で「日光皮膚炎」と言い、れっきとした火傷の一種です。細胞が皮膚を刺激から守るためにメラニン色素を作り出し、これにより皮膚が褐色になります。

3種類の紫外線のうち、UV-Cは地表にほとんど届きません。UV-Bは、紫外線を浴びた直後から数時間後にかけて、肌に強い赤みや痛み、ときには水ぶくれといった症状を引き起こします。

肌を黒くし、シミの原因になるのはUV-Aです。UV-Bのように鋭い痛みを感じることはないものの、メラニン色素が大量に作られる可能性があるので注意しましょう。

シミができるメカニズム

日焼けをしても、時間が経てばもとの肌色に戻ります。これは、皮膚の正常な働きであるターンオーバーによるもの。何らかの理由によりこの仕組みがうまく働かなくなると、色素沈着を起こしシミになります。

絶えず紫外線を浴び続けた場合、ターンオーバーが追いつかなくなる可能性も。

また加齢により機能が低下した場合も、シミができやすくなります。日焼けによってできる一般的なシミは、一度できると基本的には消えません。だからこそ、できる前の予防ケアが重要です。

紫外線は肌を老化させる非常に大きな要因であり、その影響は数十年後になって初めて肌表面に現れる可能性も。

現時点でのリスクはもちろんのこと、将来的な影響についても考慮し、適切な対策を取り入れてみてください。

年齢別のシミの特徴

シミにもさまざまな種類があり、具体的な症状はそれぞれで異なります。

紫外線の影響でできやすい「老人性色素班」が現れやすくなるのは、30代後半ごろから。

顔以外にも腕や肩など、日光があたる場所に生じやすいという特徴があります。大小さまざまなシミがまだらのように広がると、見た目にも影響を及ぼすでしょう。

30～50代女性に生じやすい「肝斑」は、頬を中心に左右対称に広がる褐色のシミです。

一方で、思春期をピークに表れやすい細かなシミは「そばかす」と言います。そばかすは年齢とともに徐々に落ち着くケースも多いものの、紫外線により悪化するので注意してください。

シミを防ぐための日常対策

新たなシミができるのを防ぐためにも、今あるシミをさらに悪化させないためにも、重要なのが日常生活における各種対策です。具体的に何をすれば効果的なのか、5つのポイントを紹介します。

日焼け止めの選び方と使い方

シミを悪化させないため、何よりも重要なのが紫外線対策です。室内で過ごす場合でも、油断は禁物。うっかり焼けを防ぐためにも、UVケアクリームを活用しましょう。

日常生活の中で、効果が強すぎる日焼け止めを使う必要はありません。SPF20～30程度で使用感の良いものを、何度か塗り直しながら使用するのがおすすめです。

ちなみに日焼け止めクリームのSPFとはUV-Bを防ぐ効果を表す数値です。一方PAは、UV-Aに対する効果を示しています。

活動シーンに対して十分な効果が期待できるかどうか、確認のうえで選んでみてください。

服装や小物でできる紫外線対策

服装や小物を工夫すると、紫外線はさらにカットできます。なかでもおすすめなのが、帽子。できるだけツバの広いものをかぶると、顔を保護できるでしょう。

日傘やサングラスなども併用すると、さらに効果的です。

食事で内側からシミを予防する方法

紫外線リスクが特に高い季節には、身体の内側からの予防法も意識するのがおすすめです。抗酸化物質を積極的に摂取して、その影響を最小限にしましょう。

特におすすめなのが、メラニンの生成を抑えるとされるビタミンCです。サプリメントもうまく取り入れつつ、1日2,000mgを目安に摂取してみてください。

紫外線の強い時間帯を避ける

日中の行動では、紫外線の強い時間帯に外出を避けるだけでも一定の効果が期待できます。特に注意が必要なのは、午前10時～午後2時頃までです。

外出はもちろん、窓辺での作業や洗濯物干しなど、うっかり焼けにも注意しましょう。

サングラスの活用法

シミ予防のため、積極的に活用したいのがサングラスです。目に紫外線が入ると、脳は危険を察知しメラニンを生成し始めます。

肌の紫外線対策をしっかりと行っていても、目から入る紫外線によってシミができる可能性があります。サングラスのほか、UVカットレンズを入れたメガネをうまく活用するのもおすすめです。

シミ予防のためのスキンケア

シミ予防のためには、普段のスキンケアも重要なポイント。どれだけ気をつけていても、紫外線を浴びる量をゼロにするのは難しいものです。

適切なケアでシミのもとを残さないようにしましょう。

美白効果のある成分と製品

シミ予防のため、おすすめなのが美白効果のあるスキンケアアイテムです。具体的には、以下のような成分が配合されている商品に注目してみてください。

• ビタミンC誘導体
• トラネキサム酸
• リノール酸
• コウジ酸
• アルブチン

いわゆる美白化粧品の中には、これらの成分を複数組み合わせて配合したものも。普段使いしやすいものを選びましょう。

化粧水と美容液の効果的な使い方

シミ予防のためには、ターンオーバーを乱さないことが何よりも重要です。そのためにも、日々のケアは丁寧に行いましょう。

まずは化粧水で水分を補給し、その後できるだけ素早く乳液・美容液を塗布してください。皮膚が乾燥すると、バリア機能が低下します。シミだけではなく、そのほかの肌トラブルを予防するのにも効果的です。

ピーリングで肌をリセット

ターンオーバーを促進するためには、定期的にピーリングをするのもおすすめです。古い角質を除去し、リズムを整えましょう。メラニンを除去するのにも効果的です。

とはいえ皮膚の表面をはがすため、一時的に刺激を受けやすい状態に。保湿力も低下するので、施術後は普段以上に入念にケアし、紫外線を浴びないよう注意してください。

日焼け後のアフターケア方法

うっかり日焼けをしてしまったら、早急にアフターケアしましょう。適切にケアすれば、シミ発生リスクを抑えられます。お手入れのポイントは以下のとおりです。

日焼け後すぐに行うべきこと

日焼け後すぐにやるべき行動は、肌の炎症を鎮めることです。ぬれタオルなどで火照りを取り除いたあと、十分に保湿しましょう。

美白マスクや美白美容液でケアするのもおすすめです。

アロエやミントを使ったケア方法

アロエは優れた保湿効果と抗炎症作用が期待できる天然素材です。日焼けにより炎症・乾燥した素肌にぴったりな素材なので、ぜひ積極的に取り入れてみてください。

ミントにも抗炎症作用があると言われていて、日焼け後の素肌を鎮めるのにおすすめです。

ミントオイルを数滴垂らした水にタオルを浸し、肌にあててケアすれば、爽やかな香りで気分もすっきりするでしょう。

冷却グッズの効果的な使用法

日焼け後の火照りには、冷却グッズを使うのがおすすめです。氷のうがあれば、頬やおでこも素早く冷やせます。

クールタオルがあれば、面積が広い部分でも効率よくクールダウンできるでしょう。一方で、冷却ジェルシートの使用は避けてください。

日焼けでダメージを負った素肌に、さらにダメージを与えてしまう恐れがあります。

保湿で肌を落ち着かせる方法

肌をクールダウンしたあとは、保湿剤を使いしっかりとケアしましょう。このときに重要なのは、ゴシゴシとこすらないこと。成分を染み込ませるように、優しく押さえながらお手入れしてください。

「マッサージで血行促進を…」と考える人もいるかもしれませんが、火傷で炎症を起こしている肌は非常にデリケートです。

さらなるダメージを防ぐためにも、状態が落ち着くまでは避けたほうが賢明です。

シミができたあとの対処法

しっかりとケアをしているつもりでも、「気づいたらシミができてしまっていた…」というケースは少なくありません。

こんなときには、シミができたあとの対処法を実践してみてください。

医療機関での専門治療法

できてしまったシミに対して、もっとも効果的なのは医療機関でシミ消しの専門治療を受けるという選択肢です。

レーザーやフォトフェイシャルなど、状態に合わせて効果的な治療法を選択できます。シミの治療は、基本的には自費診療です。

費用対効果について専門医と相談しながら、治療の範囲を決定するのがおすすめです。

スキンケアでシミを目立たなくする方法

医療機関での専門治療と並行して、日々のスキンケアで美白有効成分を取り入れるのがおすすめです。

施術後のスキンケアについても積極的に相談に乗ってくれるクリニックを選べば、より効率よく美しい素肌を目指せるでしょう。

美白有効成分として人気が高いのは、トラネキサム酸です。メラニンの生成を抑えてシミを予防する効果が期待できるので、今だけではなく、将来に向けたケアにもぴったりでしょう。

シミの改善が期待できるサプリメント

シミをなんとかしたいと思ったときにおすすめなのは、ビタミンCやL-システイン、トラネキサム酸などが配合されたサプリメントです。

身体の内側から、シミ改善をサポートしてくれます。とはいえサプリメントとは、あくまでも足りない栄養を補助するためのもの。

飲んだからといって、確実にシミが消えるわけではありません。完全にきれいにするのは難しいため、その他の手段と組み合わせて取り入れるのがおすすめです。

ホームケアで取り組むシミ対策

ホームケアでシミを完全に除去するのは難しいでしょう。近年、シミ取り用の医薬品も人気を集めていますが、薄くなる効果は期待できても、完全にきれいにするのは困難です。

またホームケアのみでシミ対策を行う場合、自分が悩まされているシミがどのタイプなのかを正確に判断し、適切な対処法を選択する必要があります。

長期的なシミ改善プランの立て方

日焼けをしてからシミとなって現れるまでには時間差があるため、改善のための取り組みは長期的な視点に基づいて行うのがおすすめです。

すでにシミに悩まされている場合、専門医のもとで即効性のある治療を受けるのがベスト。その後ホームケアで、シミができにくい素肌を目指しましょう。シミ治療について専門医に相談すれば、プロの立場から的確なアドバイスを受けられます。長期的な改善プランについても相談に乗ってもらえるので、ぜひ役立ててみてください。

本記事読者におすすめしたい商品

シミ対策用のアイテムは数多く販売されています。「どれを選べばいいのか分からない…」と思ったら、以下で紹介するアイテムに注目してみてください。

おすすめ商品を4つ紹介します。

全身に使える！美容液・乳液いらずの多機能化粧水

紫外線で乱れた肌リズムを心地よく整える

時短メイクしつつしっかり紫外線対策を

紫外線吸収剤、酸化チタンフリー！ノンケミカルUVクリーム

シミリスクを減らすためのケアを実践しよう

日焼けによるシミのリスクは、普段のケアで低減できます。将来にわたって美しい素肌をキープし続けるためにも、ぜひ積極的に予防ケアに取り組んでみてください。

普段のスキンケアアイテムを、シミ対策効果が期待できるものに変更するのも一つの方法です。自分に合ったアイテムで、健やか肌を目指しましょう。