血液を落とす洗剤はどう選べばいい?簡単に落とす裏技&NGお手入れ方法

お気に入りの衣類や下着に血液のシミが付着してしまったときには、思わずうんざりしてしまいます。「どうやってきれいにしようか…」と頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。
血液をすっきりきれいに落とすためには、汚れの特性を知り、効果的なアプローチをする必要があります。血液を落とすためのテクニックや洗剤選びのポイントまで、知っておきたい情報をわかりやすくまとめます。いざというときのために、ぜひチェックしてみてください。
血液汚れの特性について知っておくべきこと

汚れにはそれぞれ特性があり、それに合わせた対処法を選択することで、すっきりきれいに落としやすくなります。特に女性の場合、血液汚れに悩まされる機会は多いもの。これを機に、汚れの基礎知識を身につけておきましょう。
血液が衣類に付着する原因と初期対応の重要性
血液が衣類に付着する主な原因は以下のとおりです。
- 経血が漏れた
- 鼻血が垂れた
- ケガをして血が出た
どんなケースにおいても、重要なのは「汚れを放置しない」ということです。時間が経てば経つほど血液汚れは固まります。繊維の奥深くにまで入り込んでシミになり、簡単には落とせなくなってしまうのです。
反面、付着してすぐであれば、水で流すだけで簡単にきれいにできる可能性も。面倒くさがらず、できるだけ早いタイミングでお手入れしましょう。ただし素材によっては、水洗いがNGな場合もあります。まずは洗濯表示タグで、お手入れ可能かどうか確かめてください。
時間経過とともに取れにくくなる理由
身体から流れ出てすぐの血液は、鮮やかな赤色をしています。時間の経過とともに鈍い赤茶色になっていくのは、血液に含まれるタンパク質が酸素に触れ状態が変化するためです。酸化し固まった血液は繊維の奥深くにまで入り込み、簡単には落とせません。きれいに洗ったつもりでも、黄色いシミ汚れが残ってしまうのはこのためです。
タンパク質汚れには、血液以外に皮脂や汗、食べこぼしなどが含まれます。対処方法を間違えるとさらに汚れが落ちにくくなるため、十分に注意してください。
よくある誤った対策とそのリスク
衣類に血液が付着した際に、やってはいけないのが「お湯で洗う」という行動です。タンパク質は熱に反応して固まる性質を持っており、血液汚れも例外ではありません。「水よりもお湯を使ったほうが、汚れが落ちやすい」というのは事実ですが、血液を含むタンパク質汚れには逆効果です。汚れが固まり、落ちなくなってしまう恐れがあります。血液汚れの洗濯には、必ず常温の水を使用するようにしてください。
天然素材と化学素材の違いによる影響
コットンなどの天然素材は、血液汚れが付着しやすいので注意しましょう。また汚れがシミになりやすく、素早い対処が求められます。万が一血液が付いてしまった場合には、シミになる前に水洗いをして、きれいにするのがベストです。
レーヨンやポリエステルといった化学素材は、天然素材よりも汚れが付きにくいという特徴があります。ただし、お手入れしないまま時間が経てば、やはりシミになってしまいます。すぐに水で洗い流し、状況に応じて漂白剤も使用しましょう。
血液汚れを効果的に落とす洗剤の選び方

頑固な血液をすっきりきれいに落とすためには、洗剤選びも重要なポイントです。選び方のコツを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
界面活性剤の役割と選び方
血液汚れに高い効果を発揮するのは、アルカリ性の洗剤です。アルカリの力で汚れを緩め、界面活性剤の力で落としやすくしてくれるでしょう。界面活性剤とは洗剤の主成分で、水と油の両方の性質を持つ物質のこと。界面活性剤の働きにより、繊維に付着した汚れははがれ、再付着を防いでくれます。血液や油脂汚れへの効果をうたった洗剤を選べば、より高い効果を期待できるでしょう。
酵素系漂白剤の効果と注意点
普通の洗剤だけでは落とせない頑固な血液シミには、酸素系漂白剤を使うのがおすすめです。酸素系漂白剤に含まれる成分が、血液シミを脱色。どこに汚れがあったのかわからないほど、きれいにしてくれます。ただし衣類の素材によっては、酸素系漂白剤を使用できない可能性も。使用前には必ず、洗濯表示タグの内容を確認してください。
酸素系漂白剤と塩素系漂白剤の使い分け
頑固な血液汚れには、漂白剤を使うのが効果的です。状況に応じて、酸素系と塩素系をうまく使い分けてください。
白地に血液汚れが付着した場合、塩素系を使うのがおすすめです。一方で、色柄物に塩素系漂白剤を使うと、汚れだけでなく素材の色柄まで抜けてしまいます。酸素系なら汚れのみを漂白できるので、状況に合わせて適切なタイプを選びましょう。
敏感肌に適した洗剤の選択肢
敏感肌の人には、天然由来成分を使った血液汚れ専用洗剤がおすすめです。特に経血が付着したショーツを洗濯する場合、落とし切れなかった洗剤成分が肌に直接触れる可能性も。化学成分を極力使用していない洗剤にも、ぜひ注目してみてください。
自宅でできる血液汚れ落としの裏技

頑固な血液汚れに悩まされたときには、特別なお手入れを実践しましょう。自宅で簡単にできる洗濯の裏技を4つ紹介します。
重曹を使った汚れ落とし法
血液汚れには、アルカリ性の性質を持つ重曹でアプローチするのがおすすめです。少量の水に重曹を混ぜて、ペースト状にしたら汚れに塗布しましょう。30分ほど置いたあとに、歯ブラシなどで優しくこするときれいになります。重曹と同じくアルカリ性の性質を持つセスキ炭酸ソーダも、効果的です。
オキシドールを使用する方法
ケガをしたときに、消毒薬として使用されるオキシドール。実は漂白効果があり、血液汚れにも効果的です。オキシドールでお手入れしたあと、通常の洗濯をして仕上げましょう。
★古い血液汚れにはこの方法が効果的
時間が経ってしまった血液シミには、食器用洗剤と歯ブラシを使うのがおすすめです。下にボロ布を敷いて、歯ブラシでトントンしながら汚れを移していきましょう。それでも落ちない場合は、酸素系漂白剤やアルカリ洗剤で浸け置きするのも効果的です。
家庭にあるものでできる応急処置
血液汚れに強い洗剤が自宅にないときには、大根おろしを使ってお手入れする方法もあります。大根おろしには、タンパク質を分解する酵素が豊富に含まれています。また炭酸水で汚れを浮かせるのも効果的です。応急処置として十分な効果を期待できるので、いざというときのために覚えておくと安心です。
血液汚れ落としの効果を最大限にするための使用方法
血液汚れを効果的に落とすためには、洗剤の使い方や洗い方にもこだわってみてください。気になるポイントを解説します。
洗剤の適切な使用量とタイミング
血液汚れは、できるだけ早い段階で落とすのがベスト。水洗いで落ちない汚れに洗剤でアプローチすると、すっきりきれいに落とせます。洗剤をたくさん使えば、そのぶん効果が上がるわけではありません。すすぎ残しによるトラブルを防ぐためにも、洗剤は適正量で使用してください。
手洗いと洗濯機、どちらを選ぶべきか
頑固な血液シミには、手洗いと洗濯機の両方を組み合わせるのがおすすめです。具体的には、前処理を手洗いで、仕上げは洗濯機で行いましょう。両方の利点を生かして、効率よく汚れを除去できます。
汚れが再付着しないための洗濯設定
大量の血液汚れが付着した衣類や下着をそのまま洗濯機に入れて洗うと、洗濯中に汚れの再汚染が起きる恐れがあります。特に生理用吸水ショーツは、見た目より多くの血液を含んでいる可能性も。洗濯機に入れる前に必ず手で押し洗いをして、ある程度の汚れを取り除いてください。
洗濯時の注意点と失敗しないためのコツ
お気に入りの衣類に血液汚れが付着すると、つい焦ってしまいがちです。失敗を防ぐためのコツを紹介するので、ぜひ落ち着いて確認してみてください。
素材ごとの注意点と対策方法
血液汚れの付きやすさは、素材によっても異なります。綿や麻など、自然素材は汚れが付着しやすく、シミになりやすいという特徴があります。できるだけ早くお手入れするほか、生理時など、汚れる可能性が高い時期には、あえて化学繊維の下着を選ぶのもおすすめです。
洗浄前のタグチェックの重要性
血液汚れが付着した際に、最初にしなければならないのが洗濯表示の確認です。衣類の内側に縫いつけられているので、正しいお手入れ方法を確認してみてください。水洗い不可表示があるアイテムは、おとなしくプロにお任せしましょう。クリーニング店で相談するのがベストです。
色落ちや生地損傷を防ぐための工夫
頑固な汚れを落とすためにがんばりすぎると、生地を傷めてしまう可能性も。特に塩素系漂白剤の扱いには注意してください。頑固な血液シミには浸け置き洗いも効果的ですが、長時間放置しすぎるとやはりダメージを受けてしまいます。汚れの落ち具合を見ながら、調整してみてください。
乾燥機に関する注意点
血液汚れが付着した衣類を、乾燥機にかけるのは避けてください。熱で汚れが固まり、落ちにくくなります。洗濯後にきれいに見えても、繊維の奥にまだ汚れが残っているケースは少なくありません。自然乾燥で乾かしましょう。
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血液汚れの性質を知り効果的なお手入れを

血液汚れを落とすのは、時間が経つほどに難しくなります。できるだけ早く水洗いし、それでも落ちなければ専用洗剤でお手入れしましょう。洗濯方法を間違えると、汚れを落とすのが難しくなってしまう恐れもあるので、十分に注意してくださいね。