生理中のプールが不安なときの対策とおすすめアイテム

夏の生理で不安を抱えがちなポイントの一つが、「生理中でもプールに入って大丈夫なの?」という点です。学校の授業や習い事のほか、水辺でのレジャーも増える時期。家族や友だちと出かける際に、「生理で自分だけ水に入れない…」となれば、がっかりしてしまうでしょう。
生理中のプールについて、不安を抱える女性は多いもの。デリケートな問題だからこそ、身近な人であっても直接聞くのはためらいがちです。生理中のプールについて、安全性やリスク、おすすめの対策についてわかりやすく解説します。
生理中にプールに入ることは安全か?

生理中のプールで、まず知っておきたいのが自身の身体への影響についてです。生理中の体調は、普段とは異なるもの。水に入って問題はないのか、気になる人もいるでしょう。気になるポイントを、早速解説していきます。
生理の仕組みとプールでのリスク
生理とは、妊娠が成立しなかった場合に子宮内膜がはがれ落ちる現象のことで、病気ではありません。生理中であっても、特に体調面での異常がないなら、プールで泳ぐことに問題はないでしょう。水泳が原因で体内に水が浸入したり、生理中の体調が悪化したりすることもありません。
とはいえ、生理中の体調には個人差があります。経血量が非常に多い場合や、ひどい生理痛に悩まされている場合、頭痛やめまいといった症状に悩まされている場合は、避けたほうがよいでしょう。無理をすることで、生理中の身体にさらに負担がかかる恐れがあります。
一般的な心配とその対策
生理中のプールでもっとも不安を抱えやすいのが、経血漏れについてです。水に入っているタイミングでは、水圧の影響で経血は漏れ出しにくくなります。とはいえ、経血量が多く腹圧のほうが強くなれば、下半身が血まみれになってしまう可能性も。またプールから上がった瞬間に、ドバっと排出される恐れもあるでしょう。
生理中にプールに入る場合、タンポンを使って対策するのが一般的です。膣内に挿入して使うタンポンなら、経血が体外へ流れ出る前にキャッチしてくれます。正しい位置に挿入できれば、タンポン装着中に違和感を覚えることはありません。生理を忘れて楽しめるでしょう。
専門家の意見と推奨事項
日本産科婦人科学会は、『月経期間中のスポーツ活動に関する指針』の中で、「生理中の水泳に特に問題はない」と伝えています。ただし小学生の場合、心も身体も未熟な状態であり、「強制的に行わせるべきではない」としています。経血量が多い時期にプールに入る場合、膣内に挿入して使うタイプの生理用品が必須です。ただしこの場合、高校生以上が水泳時に限って使用するよう推奨しています。
過去の事故例とその教訓
生理中でもプールに入れるなど、タンポンは魅力的な生理用品です。ただし過去にはさまざまな事故やトラブル事例も報告されており、使用時には注意する必要があります。タンポンの長時間使用は、トキシックショック症候群のリスクを高めます。一気に症状が悪化しショック症状に至る恐れがあるため、プールから上がったあとはできるだけ早くタンポンを取り除きましょう。
またタンポンの紐をカットすると、取り出せなくなってしまう可能性も。紐は切らずに、そのまま使用してください。
どのような場合に避けるべきか
生理中であるかどうかにかかわらず、体調が優れないと感じたら、プールに入るのは避けてください。水着になることや、入水することへの不安が大きい場合も、無理をする必要はありません。またプール施設の中には、生理中の利用を制限しているところもあります。この場合、施設側のルールに沿って、避けるべきかどうか判断しましょう。
生理中にプールを利用する際の対策

「生理中でもプールに入りたい!」と思ったら、事前に入念な対策を行うのがおすすめです。5つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
適切なタンポンの使用方法
タンポンで経血漏れを起こさないためには、正しい位置に挿入することが何よりも重要です。挿入後に違和感を覚えるのは、きちんとつけられていない証拠。やや腰を落とした前傾姿勢で、リラックスして装着しましょう。タンポンは経血量に合ったサイズを選び、プールから上がったあとは素早く取り出すようにしてください。
生理用水着の効果と種類
タンポンの使用が難しい場合には、生理用水着を着用するのがおすすめです。吸水パッドが装着されていて、サイドからも漏れ出しにくい構造で作られています。1枚で水着として機能するタイプのほか、水着の下に着用するサニタリーショーツタイプも人気です。
完全に漏れを防げるわけではないものの、そのほかの生理用品と組み合わせて使えば、効果はより高まります。インナータイプであれば、お気に入りの水着を諦める必要もありません。
事前に知っておくべき注意点
生理中のプール利用で、事前に確認しておくべきなのが、施設側の規約についてです。生理中の利用が制限されていないかどうか、チェックしておきましょう。案内を見てもよくわからない場合には、事前に問い合わせておくとより安心です。
安心して利用するための心得
どのタイプの生理用品を使っても、100%経血漏れを防げるわけではありません。特にプールから上がったあとのタイミングには注意が必要です。経血漏れで自分も周囲も気まずい思いをしないためには、赤や紺の濃い色合いのバスタオルを用意しておきましょう。いざというときでもサッとカバーでき、安心です。
プール利用に適した生理用品の比較
せっかくのプールをリラックスして楽しめるかどうかは、どの生理用品を選ぶのかでも変わってくるでしょう。各生理用品のメリット・デメリットをまとめるので、ぜひ参考にしてみてください。
タンポン vs 生理カップ
タンポンと生理カップは、どちらも体内に挿入して使うタイプの生理用品です。使い捨てで手軽に使えるのが、タンポンの魅力。一方生理カップは、洗って繰り返し使えます。生理カップのほうが、挿入の難易度は高めではあるものの、慣れれば問題はないでしょう。タンポンとは違い紐がないため、体内に取り残される恐れもありません。生理カップを使用する場合、事前の練習が必須です。
防水シート付きナプキンの特徴
経血量がそれほど多くはない日なら、防水シート付きのナプキンを使うという選択肢もあります。水辺での使用を前提としているため、デリケートな部分をしっかりと保護。薄いタイプを選べば、装着感も気になりません。とはいえ、活動中にズレることもあるため、身体を大きく動かす場合には別のタイプの生理用品を使用するのがおすすめです。
プール専用生理用品の選び方
プール専用生理用品を選ぶ際のポイントは、漏れにくさと装着感、そして見た目です。プール専用生理用品であっても、完全に漏れないわけではありません。どの程度の経血をキャッチできるのか、漏れにくくするためにどう工夫されているのか、ぜひ注目してみてください。
また見た目で違和感がないかどうかも重要なポイントです。自信を持って身につけられるものを選びましょう。
各生理用品の長所と短所の分析
生理用品には、それぞれ長所と短所があり、一概に「どれがいい」とは言えません。経血量やプールでの過ごし方によっても、ベストな選択肢は変わってくるでしょう。だからこそ、各生理用品の長所と短所の分析は、あらかじめ済ませておくのがおすすめです。他者の分析結果に惑わされることなく、自分にとってもっとも使い勝手のいいものを選んでみてください。
環境に優しい選択肢とは
環境負荷という視点で生理用品を選ぶなら、使い捨てタイプより、洗って繰り返し使えるタイプを選ぶのがおすすめです。また使い捨てタイプの生理用品でも、「環境に優しい材料から作られているものを選ぶ」という方法もあります。
生理中のプール利用と健康への影響

生理中のプール利用で、「健康への影響が何よりも心配…」というケースもあるでしょう。リスクや懸念点について、より詳しく解説します。
感染症リスクとその防止策
生理中にプールに入ったからといって、感染症リスクが高まることはないとされています。ただし膣内が不衛生になれば、感染症にかかる可能性も。プールの前後はしっかりと身体を洗い、タンポンを使用した場合はすぐに取り出しましょう。プールの水を吸収し、雑菌が繁殖する恐れもあるため、使用時間にかかわらず新しいものに交換するのがおすすめです。
月経カップや月経ディスクを使えば、体内でプールの水を吸収することもなく安心です。感染症リスクが気になる場合は、ぜひ積極的に使用を検討してみてください。
生理痛があるときの対処法
生理痛がひどいときには、無理をせずゆっくり休むのがおすすめです。ただし体調によっては、運動することで全身の血流が良くなり、生理痛が軽減する可能性も。自身の体調と向き合いつつ、どうするのがベストなのか判断してみてください。
体調不良時の対応と相談先
プールのあとで体調不良が気になった場合、専門医に相談するのがおすすめです。プールに入るためにタンポンを長時間使用した場合、雑菌が繁殖しトキシックショック症候群になる可能性も。突然の高熱や嘔吐、発疹や倦怠感が見られたら、速やかに受診しましょう。
心の健康を保つためのヒント
女性にとって、生理はとても身近なもの。「生理だから」という理由で、なんでも諦める必要はありません。さまざまな工夫でリスクを最小限にしつつ、日々の活動を積極的に楽しむことで、心の健康維持につながるでしょう。プールでの活動もその一つです。簡単に諦める必要はないので、ぜひ自分に合った対策を取り入れてみてください。
実例紹介:生理中のプール利用経験
きちんと対策すれば大丈夫と言われても、「実際に生理中にプールに行くのはハードルが高い…」と思う人もいるのではないでしょうか。生理中のプール利用について、さまざまな経験談をもとに学ぶべきポイントをまとめます。
利用者の声から学ぶポイント
生理中のプールでは、ハプニングも付き物。特に「突然経血が漏れ出てしまい、焦った」という意見が多く見られます。濃い色合いのタオルを持ち込んでいれば、サッとカバーできて安心です。
成功体験と失敗体験の比較
生理中のプールで失敗を防ぐためには、周囲との連携も重要なポイント。経血漏れやタンポンの紐が見えてしまうといったトラブルは、周囲の人とチェックし合うことで、早期対処が可能になります。女性同士であれば、生理にまつわるトークも比較的しやすいもの。お互いに協力し合うのもおすすめです。
年齢や経験による違い
生理経験が増えれば増えるほど、プール利用時の失敗も防ぎやすくなるでしょう。自分自身の経血量や生理中の特性、自分に合う生理用品の選び方など、経験から学べる情報は決して少なくありません。
反対に、まだ年若く生理に慣れていない時期には、失敗してしまうケースも多いようです。「経血量が多い日は避ける」「体調面で無理をしない」といった注意点を守って行動するのがおすすめです。
文化や地域による認識の差
女性の生理とプールに対する認識は、環境や集団意識にも大きく左右されます。たとえば、女性の水泳選手の場合、生理だからといって練習を休めない可能性も。経血漏れにも慣れていて、受け入れられやすいケースもあるでしょう。一方で、幅広い年代が楽しむレジャープールでは、ごくわずかな漏れでも非常に恥ずかしい思いをする可能性があります。認識の差も理解して、プールに入るかどうか検討するのもおすすめです。
本記事読者におすすめしたい商品
生理中でもプールを安心して楽しむために、おすすめの商品は以下の2つです。ぜひ注目してみてください。
オーガニックコットン使用で挿入も容易
経血量が多い日にも安心のタンポン
生理中のプールの不安を解消して夏を楽しもう

「生理が原因でプールに行けない…」というのは、非常に残念なもの。特に健康面での問題はないため、事前対策さえしっかりとしておけば、生理中でも十分にプールを楽しめるでしょう。自分に合った対策方法で、夏のレジャーを満喫してみてくださいね。