生理中の温泉はOK?安全のための注意点&マナーを解説

前から計画していた温泉旅行の直前に生理がくると、思わずがっかりしてしまいます。「なんとかして温泉に入れたら…」と思う人も多いのではないでしょうか。生理中の温泉について、入浴の可否や注意点などをわかりやすくお伝えします。
生理中でも温泉旅行を楽しむためのポイントや、持っていくと助かるアイテムも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
生理中に温泉に入ることは可能か?

生理中の温泉で気になるのが、「そもそも入ることに問題はないの?」という点です。さまざまな観点から、生理と温泉の関係性について解説します。
生理中の入浴の医学的見解
温泉に限らず、生理中の入浴について、悩みや迷いを抱えている人も多いのではないでしょうか。自宅のお風呂でも、湯船に浸かることに不安を感じ、シャワーのみで済ませてしまうケースも多いようです。
とはいえ医学的な見解からも、生理中の入浴に特に問題はないと言われています。生理中だからといって、膣内に湯船のお湯が侵入する恐れはありません。また水圧の影響で、お湯の中に経血が流れ出るようなことも基本的にはないでしょう。身体の芯から温まり、血液の巡りが良くなれば、生理痛を和らげる効果も期待できます。
入浴の際の一般的なマナー
生理中の入浴には特に問題はなくても、「温泉」という公共の場においては守るべきルールも存在します。衛生面での懸念やトラブル予防のため、「生理中の入浴はNG」と定めている温泉施設も少なくありません。
温泉を利用する際に重要なのが、「ほかの利用客に迷惑をかけない」という点です。入浴の前後に経血で床やタオルが汚れれば、やはり不快な思いをさせてしまうでしょう。生理中の入浴が可能かどうかは、温泉施設側が定めたルールに沿って判断するのがおすすめです。
温泉施設の対応がわからない場合は事前に問い合わせを
生理中の利用について、明確なルールを定めている温泉施設もあれば、そうではないところもあります。ルールが明らかではない場合も、事前に問い合わせて確認しておくのがおすすめです。施設によっては、部屋付きのお風呂や貸切風呂を利用できる可能性も。また足湯であれば、生理中でも利用しやすいでしょう。
ルール上特に問題がない場合でも、周囲への気遣いは必須です。生理対策用のアイテムはしっかりと準備して出かけてください。
ピルの利用で生理をずらすのもアリ
ピルに対する社会的な意識が変化し、旅行と生理のタイミングをずらすために活用する人も増えてきています。ピルで生理周期を調整するためには、服用量やタイミングなど、医師からのこまかなアドバイスが必須です。前々から重なりそうだとわかっている場合、産婦人科で早めに相談し、対策を取るのもおすすめです。生理に悩まされず、温泉を思う存分堪能できます。
温泉の効能と生理の関係
温泉にはさまざまな効能があり、女性の身体に嬉しい効果をもたらしてくれるお湯も少なくありません。たとえば、冷え予防に効果的な温泉を選べば、生理痛軽減に効果が期待できるでしょう。「貧血に良い」や「美肌効果がある」といった温泉も、女性に人気です。
生理中に温泉に入る際の安全性について

生理中の温泉入浴で気になるのが、安全性についてです。「感染症リスクがある」という話を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。実際のところはどうなのか、わかりやすく解説します。
感染症のリスクと予防策
生理中の女性の身体は非常にデリケートで、免疫力が低下しています。感染症にかかりやすい状態と言えるでしょう。温泉施設で時折問題になるレジオネラ菌は、「レジオネラ肺炎」や「ポンティアック熱」を引き起こす原因に。施設側も安全に利用できるよう配慮してくれてはいますが、生理中の入浴は特にリスクが高いと心得ておきましょう。
どうしても入浴したい場合は、タンポンや月経カップを使って対策するのがおすすめです。経血が漏れ出るのを防いでくれるほか、お湯が子宮内に侵入するのも避けられるでしょう。温泉から上がったあとは、素早く新しいものに交換してください。
温泉の成分が体に与える影響
温泉の中には、生理中の入浴を禁忌としているところもあります。温泉に含まれる成分が、生理中の身体に良くない影響を及ぼす恐れもあるため、入浴は避けてください。
温泉入浴が生理痛に与える影響
感染症や温泉成分によるリスクを回避できるのであれば、入浴そのものは悪いことではありません。身体を内側から温められるので、生理痛を和らげる効果も期待できるでしょう。ただし、長時間の入浴は禁物です。生理中のデリケートな身体に負担がかかり、倦怠感やめまい、貧血に頭痛と言った症状が出る恐れがあります。
体調不良を防ぐための注意点
生理中の入浴で体調不良を防ぐためには、以下の点に注意してください。
- 入浴前後にはしっかりと水分補給する
- 長湯はしない
「生理終わりかけで出血はもうほとんどないから」と入浴する人もいますが、無理は禁物です。体調の変化には素早く対応しましょう。
生理中の温泉旅行を楽しむためのポイント

せっかくの温泉旅行中に生理がかぶれば、なんとなく憂うつな気持ちになってしまう人も多いはずです。生理中でも心から楽しむためのコツを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
タイムマネージメントのコツ
生理中の旅行は、無理に予定を詰め込まないのがコツです。ゆったりと移動や観光できるよう、時間に余裕のあるスケジュールを組みましょう。また、トイレ休憩のタイミングやスポットも、ある程度把握しておくのがおすすめです。「経血が漏れ出てしまうのでは…」と不安を感じることなく、旅行を楽しめるでしょう。
サポートが得られる温泉施設の選び方
生理中でも快適に過ごすためには、温泉施設側のサポートも必須です。以下のようなポイントに注目して、施設選びをしてみてください。
- 部屋付きのお風呂がある
- 貸切風呂がある
- 足湯がある
また施設側に、生理中の施設利用の注意点について、直接確認してみるのもおすすめです。具体的なアドバイスをしてくれる施設であれば、安心して過ごせるでしょう。
プライバシーを守るためのアドバイス
生理中にどうしても入浴したい場合、タンポンや月経カップを使って経血が見えないよう配慮する必要があります。また茶色やえんじ、ダークグレーなど、濃い色合いのタオルを持ち込みましょう。経血が付いても目立ちにくいので、恥ずかしい思いをすることもありません。
仲間と一緒に楽しむためのヒント
せっかくの旅行をみんなと一緒に楽しむためには、生理に関する情報を共有しておくのがおすすめです。しんどいことや難しいことを伝え、どのような内容ならば無理なく一緒に楽しめるのか、考えてみてください。温泉以外にも、仲間と一緒に楽しめるアクティビティはたくさんあります。工夫次第で、生理中でも楽しい旅行になるでしょう。
生理中の温泉旅行で役立つ便利アイテム
生理中の温泉旅行には、入念な事前準備が必須です。持っていくと便利なアイテムについて、くわしく解説します。
防水対策に役立つアイテム
経血漏れを防止するためにおすすめなのが、防水シーツや防水布付きのオーバーパンツです。経血が多い時期でも、外部への影響を最小限に抑えてくれます。また生理用吸水ショーツにナプキンをプラスして使うのもおすすめです。できるだけ不安なく過ごせるよう、自分に合ったアイテムを選んでみてください。
生理用品選びのポイント
生理用品も、状況に応じて複数種類を組み合わせて使うのがおすすめです。
温泉旅行で特におすすめなのは、月経カップやタンポンです。どちらも体内で経血を受け止めてくれるため、普段と同じように生活できます。月経カップはタンポンよりも多くの経血をキャッチできますが、定期的にお手入れする必要があります。また慣れるまでにやや時間がかかるため、旅行の前から練習しておくとよいでしょう。
タンポンは安価に購入でき、また経血量に合わせて選べるのも魅力です。経血量が多い時期には、ナプキンと併用して漏れを予防するのもおすすめです。
身体を冷やさないための対策アイテム
生理期間中の温泉旅行は、身体を冷やさないことが大切です。お腹周りや下半身を冷やさないよう、洋服選びに工夫しましょう。カイロや腹巻といった小物をうまく取り入れるのもおすすめです。
心地良さを保つリラックスグッズ
生理中は何かとストレスも溜まりがちです。旅行中は普段とは違う環境で過ごすことになるため、お気に入りのアイテムを持ち込むのもおすすめです。たとえば、普段使っている枕にお気に入りの香りをまとわせておけば、旅行中もリラックスして就寝できます。心も身体も不安定になりやすい時期だからこそ、自分をリラックスさせてくれるグッズは、普段のまま使用するのも良いでしょう。
旅行鞄に忍ばせたい小物
旅行鞄には、生理用品を多めに入れておきましょう。また防臭タイプのエチケット袋があると、非常に便利です。捨てられなかった生理用品や汚れてしまった下着を入れておいても、臭いが気になりません。
温泉に入る際の注意事項
生理中に温泉に入る場合の注意事項をまとめます。せっかくの旅行でトラブルに巻き込まれないためにも、以下で紹介する5つのポイントを確認してみてください。
事前に確認しておきたいこと
生理中の入浴について、温泉施設側に確認しておきましょう。大浴場の使用可否や注意点、泉質についても聞いておくと安心です。大浴場を使用できない場合の対処法も聞いておけば、当日施設に着いてから慌てる恐れもありません。
利用する際のエチケット
生理中に温泉に入る場合、エチケットを守って入浴しましょう。タンポンや月経カップを使用するのはもちろん、経血汚れが付着していないか、こまめな確認も忘れないでください。部屋付きのお風呂を使用する場合も、お風呂から上がる前には汚れていないか確認します。汚してしまった部分は、自分できれいに洗っておきましょう。
緊急時の対処法
生理中の女性の身体は、普段以上にデリケートなもの。入浴中にめまいや頭痛、脱水や貧血といった症状が現れるケースもあります。トラブルを想定し、緊急時の対処方法についても事前に検討しておきましょう。
無理をしないための判断基準
生理中の温泉旅行を最後まで楽しむためには、無理をしないことが何よりも重要です。どこまでが大丈夫なのか外からはわかりにくいため、自分自身で判断する必要があります。何か違和感を覚えたときに、「まだ大丈夫」と安易に判断するのは危険です。「まだまだいけそう」という段階でやめておくのが賢明です。
周囲への配慮とコミュニケーション
生理中の旅行では、周囲への配慮が必須です。不快な思いをさせないよう、事前準備はしっかりと整えて出かけましょう。また周囲の理解や配慮を求めるためには、コミュニケーションが必要です。普段、自身の生理について他人に話す機会は少ないですが、旅行中はあえて情報をオープンにするのも良い方法です。
本記事読者におすすめしたい商品
生理中の温泉旅行を少しでも快適に楽しむための、おすすめアイテムを紹介します。あると助かる生理関連グッズに、ぜひ注目してみてください。
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生理中の温泉は注意事項やマナーを守って行動を

せっかくの温泉旅行が生理とかぶってしまったら、がっかりしてしまうもの。とはいえ、自分自身のためにも周囲のためにも、ルールやマナーを守って行動することが大切です。便利グッズもうまく活用して、安心・安全・快適に、旅行を楽しんでみてくださいね。