食後の片づけの手間を大幅に軽減してくれる食洗機。トラブルなく使用するために重要なのが、洗剤選びです。食洗機用の洗剤にはどのような種類があり、どう選べば良いのでしょうか。

選び方のポイントや適切な使用量、おすすめアイテムについて解説します。

食洗機をより便利に使いこなすため、参考にしてみてください。

食洗機に適した洗剤の選び方

食洗機には、食洗機専用の洗剤を使用するのが基本です。手洗い用の洗剤を流用すると、故障や水漏れの原因になるので注意してください。

ひと言で「食洗機用洗剤」といっても、その種類はさまざまです。種類やそれぞれの違い、選び方のポイントについてお伝えします。

市販の食洗機用洗剤の種類

市販の食洗機用洗剤には、以下のような種類があります。

• 粉末タイプ
• ジェルタイプ
• タブレットタイプ
• 液体自動投入タイプ

それぞれの違いに注目し、自身のライフスタイルに合ったアイテムを選択するのがおすすめです。

粉末、液体、タブレットタイプの違い

粉末タイプの食洗機用洗剤は、手ごろな価格で購入しやすいのが魅力。種類も豊富で、メーカーや機能にこだわって選びやすいというメリットもあります。

一方で、洗剤残りやアルミ製品の変色といったトラブルが発生しやすいというデメリットがあります。

グラスに水あかが付着しやすいので、「きれいに洗ったはずがなんとなくくもって見える…」と感じやすいでしょう。

液体やジェルタイプの洗剤は、粉末タイプのデメリットを解消した製品です。洗剤の解け残りやグラスのくもりも気になりにくいでしょう。

一方で、粉末タイプよりも価格が高いというデメリットがあります。また直射日光や高温の影響で変質する恐れがあり、保管場所にも気を配る必要があります。

「粉末やジェルは1回分ずついちいち計量するのが面倒…」と思う場合におすすめなのが、タブレットタイプです。

ポンと入れるだけでOKなので、非常に手軽。量の微調整ができないことや、保存や扱い方に配慮しなければならない点がデメリットと言えるでしょう。

香り付き洗剤のメリットとデメリット

食洗機用洗剤には、香り付きタイプと無香料タイプがあります。

香り付きを選ぶメリットは、頑固な臭い残りが気になりにくくなることです。柑橘系やハーブ系のさわやかな香りは、油や魚の臭いもすっきりと除去してくれるでしょう。

ただし香りが強すぎると、食器に残ってしまう可能性も。料理や飲み物の香りや味に影響を与える可能性もあるので、注意してください。

環境に優しい洗剤の選択

食洗機用の洗剤は、毎日のように使う身近なアイテムです。だからこそ、環境に与える影響も考慮しつつ商品を選ぶのも良いでしょう。

生分解性の低い合成界面活性剤入りの洗剤を使用すると、分解されるまで長く自然界に影響を与えます。水質汚染を引き起こし、生態系に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

近年では、天然素材をうまく活用し、環境負荷を低減した製品も数多く登場してきています。ぜひ積極的に選んでみてください。

食洗機洗剤の適切な分量とは

食洗機洗剤について、「多く投入すればそのぶん汚れが落ちやすくなる」というのは誤解です。

洗剤残りや故障など、トラブルを防ぐためにも適正量で使用しましょう。洗剤の使用量について、知っておきたいポイントをまとめます。

使用する食器の量と汚れ具合による調整

食洗機に投入する洗剤量は、庫内に入れる食器の量と汚れ具合で微調整するのが基本です。

あくまでも食洗機や洗剤裏の説明書きに記載された範囲の中で、調整してみてください。

一般的な液体洗剤なら、5～10ml程度が基本です。粉末タイプの場合、10～20gを意識しましょう。

洗剤にはそれぞれ、正確に計量するための専用スプーンやキャップなどが付属しています。

自動投入機能がない場合、毎回ていねいに計量してください。「汚れがひどくてきれいになるか不安」と思う場合には、洗剤量を増やすよりも予洗いするのが効果的です。

メーカーの推奨量とその理由

食洗機の洗剤量は、メーカー推奨の数値を守るのが基本。

食洗機メーカーが提示しているのは、機械による洗浄効率をもっとも高めるための数値です。洗剤が多すぎても少なすぎても、汚れを落とす効果は低くなってしまいます。

洗い物の手間を最小限にするためにも、推奨量を守って使用するようにしましょう。

水の硬度との関係

食洗機の洗浄効率は、水の硬度とも深く関わっています。

ミネラル分を多く含む硬水を使って洗浄する場合、軟水を使用するときよりも洗剤量を増やす必要があります。硬水用の洗剤を使用するのもおすすめです。

近年日本でも、欧米メーカーの食洗機用洗剤が人気を集めていますが、使用量には注意してください。

硬水使用を前提とした洗剤量では多すぎる可能性もあるので、パッケージに記載された内容の8割程度を意識しましょう。

過剰使用の影響と注意点

食洗機用洗剤の量が多すぎた場合、食器や庫内に洗剤成分が残ってしまいます。白い膜のような汚れが付着したり、機器トラブルの原因になったりする恐れがあります。

洗剤を誤って多く入れすぎてしまった場合は、標準コースで食洗機を回しましょう。特に多く入れすぎてしまった場合は、すすぎを念入りに行ったり、できる限り事前に取り除いたりするのがおすすめです。

食洗機での洗剤の効果的な使い方

高温のお湯で、頑固な汚れもすっきり除去してくれる食洗機。

「汚れが落ちていないな…」と感じたときには、安易に洗剤量を増やすよりも、食洗機そのものの使い方を再確認してみてください。

洗剤の効果を高めるためのポイントを5つ紹介します。

洗剤を正しく使うためのポイント

食洗機用の洗剤には、さまざまな成分が含まれています。落としたい汚れに合う洗浄成分が、配合されている洗剤を選ぶのがおすすめです。

手元の洗剤がどのような汚れに強いのかは、パッケージで確認できます。食器の状態を確認したうえで、適切な洗剤を選択してください。

洗剤の入れ方とタイミング

食洗機用の洗剤は、スイッチを入れる直前に投入するのがおすすめです。洗剤ケースが付いている場合はそこに、付いていない場合は説明書で指定されている場所を狙って入れてください。

ジェルや液体タイプの洗剤は、劣化しやすいという特徴があります。洗浄力を低下させないためにも、直前での投入を意識してみてください。

粉末タイプの洗剤は、投入後に長時間放置すると固まってしまう可能性も。

溶け残りを防ぎ、その効果を100％引き出すためにも、やはり回す直前に投入するのがベストです。

食器の配置による洗浄効果の違い

食洗機の洗浄効果は、食器の入れ方によっても大きく変わります。以下のポイントを意識して、食器を並べてみてください。

• 食器は重ねず、まんべんなく水流が当たるようにする
• 汚れた面はできるだけ内向きにする
• 汚れがひどいものは下、軽いものは上に入れる

汚れた部分に、しっかりとお湯が当たるよう意識しましょう。

入れる食器の量が増えれば増えるほど、全体にまんべんなくお湯を届けるのは難しくなります。詰め込みすぎないようにも注意してください。

事前のすすぎは必要か

食洗機に食器をセットする前には、軽く予洗いしておくのがおすすめです。

特に食べ残しが固まってしまっているものや、ギトギトの油汚れが付着している食器は、事前に軽くお手入れしておきましょう。

べっとり付着した油汚れは、要らない布やキッチンペーパーでぬぐっておくだけでも効果が期待できます。

ご飯粒がこびりついたお茶碗は、水に浸けて汚れをゆるめておきましょう。ご飯粒を取り除いてセットすれば、ピカピカに仕上がります。

予洗いにわざわざ洗剤を使う必要はありません。汚れをゆるめ、固形物を残さないようにだけ注意してください。

食洗機の定期的なメンテナンス方法

食洗機を使用するたびに、必要なのが残菜フィルターのお手入れです。食洗機がストップしたら、フィルターにたまった固形物を取り除いてきれいに洗っておきましょう。フィルターが汚れたまま使い続けると、詰まりや故障の原因となります。

また月に一度程度は、徹底的なクリーニングを実施しましょう。

空っぽの状態でスイッチを入れれば、庫内を効率よくきれいにできます。取り外せるものはすべて取り外し、きれいにメンテナンスしてくださいね。

汚れに応じた洗剤の選び方

食洗機の洗剤は、どのような成分が配合されているのかによって、落としやすい汚れの質が異なります。汚れ別におすすめ成分を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

油汚れに強い洗剤

ギトギト油汚れに強い成分は、界面活性剤です。合成界面活性剤は高い効果が期待できる反面、環境への影響も大きいもの。天然素材が持つ力をうまく活用した製品にも注目してみてください。

食べ物の色素沈着を防ぐ洗剤

色素移りが気になるときには、アルカリ剤や漂白剤、キレート剤が配合されている洗剤がおすすめです。

手で直接触れないため、漂白剤のように刺激が強い成分を配合できるのも食洗機用洗剤の強みです。いつまでもきれいな状態をキープできます。

白い汚れ残りを防ぐ洗剤

食洗機を回したあとに残る白いモヤのような汚れは、水垢です。粉末タイプの洗剤を使用すると、特に目立ちやすいという特徴があります。

白い汚れ残りを防ぐためには、液体やジェル、タブレットタイプを選択しましょう。

しつこい汚れをすっきり落とす洗剤

食洗機を回したあとも残りがちな頑固な汚れには、その特性に合わせた成分に注目しましょう。

ごはんのこびりつき対策におすすめなのが、でんぷん分解酵素入りの洗剤です。卵の汚れには、タンパク質分解酵素がおすすめです。

日本国内で人気の食洗機用洗剤

さまざまな食洗機用洗剤の中、どれを選べば良いのか悩んだときには、人気の高い商品に注目してみるのもおすすめです。

人気商品を見分けるためのポイントを4つ紹介します。

食洗機メーカーが推奨している洗剤

食洗機メーカーはそれぞれで、推奨洗剤を指定しています。

ドラッグストアやホームセンターなどでも気軽に購入できる商品なので、食洗機の洗浄効率を高めるためにも、ぜひ注目してみてください。

口コミが高評価の洗剤

洗浄効果の高い洗剤を探すなら、実際に使用した人の声を参考にするのもおすすめです。

ネットショップの中には、顧客の口コミを公表しているところも少なくありません。自分と同じような悩みを抱えている人の声を参考にすることで、より良い洗剤を選べるでしょう。

安全性にこだわった洗剤

食洗機用洗剤は日常的に使用するものだからこそ、安全性も重要なポイントです。できる限り化学物質が配合されていない製品にも、ぜひ注目してみてください。

環境に配慮した洗剤

環境に与える影響が少ない洗剤も、近年人気が高まっています。環境への優しさと洗浄力の高さを両立した製品も、決して少なくありません。

どのような点で環境に配慮しているのか、確認したうえで選ぶのがおすすめです。

本記事読者におすすめしたい商品

食洗機用洗剤選びで悩んだときには、Naturiasで販売中の人気商品にも注目してみてください。おすすめアイテムを3つ紹介します。

界面活性剤不使用でも洗浄力抜群！

天然由来成分100％！ポンと置くだけでOKの簡単洗剤

ドイツの人気メーカーによる食洗機用洗剤

食洗機洗剤は適切量での使用がベスト

食洗機用の洗剤は、汚れの性質に合ったものを適正量で使用するのがベストです。多すぎても少なすぎてもトラブルの原因になるので、毎回きちんと計量しましょう。

食器洗いに関するお悩みの中には、食洗機用洗剤を変えることで解決できるものも少なくありません。

洗浄効率はもちろん、環境や人体への優しさも考慮しつつ、自分にとってより良い洗剤を選んでみてください。